埼玉県川口市|狭小敷地でも実現!スリム片側支持カーポートで愛車をしっかりガード
施工写真
施工後

施工詳細
都道府県
埼玉県
市区町村
川口市
施工事例
カーポート
川口市内の閑静な住宅街。前面道路は軽自動車がようやくすれ違えるほどの幅しかなく、敷地は隣家との距離が極めて近い「狭小地」です。ご依頼主様は雨天時に玄関から車まで濡れずに移動したい一方、強い西日による塗装劣化や夏場の車内温度上昇も長年の悩みでした。しかし、敷地いっぱいに建物が立ち上がり、駐車スペースはわずか約2.3m幅のスリット状。通常の両側支持カーポートを置くと車のドアが開けられず、柱が通行の妨げになる懸念もありました。さらに奥にはシャッター付き物置、床面には既設マンホールがあり、基礎を深く掘ると配管干渉の恐れがあるという制約が重なっていました。
現地調査ではまず、雨樋や電線のクリアランスをミリ単位で計測。採用したのは、建物側を梁で受け止め前面1本脚で支える片側支持型カーポート。これにより車寄せの有効幅を最大限確保しつつ、将来ワンボックス車へ買い替えても対応できるよう高さ2.4m仕様を選択しました。屋根材は耐衝撃ポリカーボネートのクリアマット色。日中の自然光を遮らず、隣家の採光にも配慮した半透明タイプで、紫外線カット率は約99%。夏の熱線を抑えつつ、冬場は明るさを保てるバランスを重視しました。
基礎工事では、狭い道路幅のため搬入車両を2t未満に限定し、ユニック車ではなく手降ろし搬入を実施。既設コンクリートにコア抜き後、配管位置をエンドスコープで確認し、配管を迂回する矩形フーチングを設計。耐圧板の周囲に膨張材を詰め、地震時にコンクリートが割れても柱脚が遊ばないよう対策を行いました。また、柱前面の転倒防止を兼ねて、チェーンポールを2本設置。来客時には簡易的な車止めとしても機能するよう白色ポールで景観を統一しました。
施工当日は午前中に柱設置と梁の仮固定を行い、午後には屋根パネルを1枚ずつ差し込み。片側支持梁の剛性を確保するため、高張力ボルトをトルクレンチで規定値+10%まで締付けて最終固定。夕方には基礎を高強度速硬モルタルで覆い、24時間養生後に車両乗入れが可能となるスピード施工を実現しました。
仕上がりをご覧になった施主様は「圧迫感がなく、隣家への視線も遮らずに済む。雨の日も荷物を濡らさず乗降できて快適」と大満足。近隣住民からも「通行の邪魔にならないスマートなデザイン」と好評をいただき、ご紹介経由で2件の追加問い合わせへと繋がりました。狭小敷地でもアイデア次第で快適性と景観を両立できる好例となった施工です。