千葉県印西市|狭小スペースでもゆとりを生む片持ちカーポートで愛車を守る!
施工写真
施工後

施工詳細
都道府県
千葉県
市区町村
印西市
施工事例
カーポート
新興住宅地として開発が進む千葉県印西市。ご依頼主さまは築浅の一戸建てを購入されたものの、駐車スペースは幅約2.6m、奥行き約5mとコンパクト。さらに道路際には電柱が立ち、敷地境界にはブロック塀とメッシュフェンスが並ぶ“3方を囲まれた”状況でした。
課題①:限られた間口でドアの開閉余裕を確保したい
ファミリーカーのスライドドアは横幅こそ有利ですが、子どもが乗り降りするときは雨滴を避ける庇が欲しい。一方で2本柱タイプを選ぶと乗降スペースが柱に奪われ、ストレスが残る――そこで設計段階から「片側支持の片持ち(カンチレバー)タイプ」を前提にプランニングを開始しました。
課題②:電柱との干渉と強度確保
写真右手の電柱は市の管理物。移設は現実的でなく、基礎工事時に根入れ深さを確保できるかがポイントでした。掘削試験の結果、地中30cmで硬質粘土層に到達。メーカー基準の独立基礎に加え、L字型の地中梁を追加し、横揺れ荷重を分散させる補強を実施。施工前に市へ「工作物確認」を提出し、架構が電線保守エリアに抵触しないことを確認しています。
課題③:景観との調和と採光
ご夫婦は「外壁のホワイトトーンを損ないたくない」「庭木を日陰にしたくない」というご要望。そこで本体色を建物サッシに合わせたマットホワイト、屋根材は採光率約80%の熱線吸収ポリカーポネート(クリアマット)を採用。直射日光と紫外線を約50%カットしながら、昼間でも玄関・リビングへの自然光を遮りません。
施工ストーリー
着工前にレーザーレベルで高低差を計測し、既設土間コンクリートの継ぎ目を隠す形で柱位置を確定。既存桝や量水器の点検口は将来のメンテナンス性を考慮し、床仕上げをグレーの刷毛引き仕上げとホワイトの金鏝仕上げに貼り分け、視覚的ガイドラインをつくりました。
1日目午前にコンクリートカッターで開口、午後に掘削・配筋。2日目に柱建てと先行配線(将来のEV充電器用コンセント)をサドル固定し、夕刻に無収縮モルタルで一次固定。3日目にフレーム・母屋を組み、屋根材を設置。4日目はコーキングと雨樋接続を行い完了。梅雨入り直前というタイトな工程でしたが、全行程4日・延べ3人で完工。
完成後、ご依頼主さまからは「玄関ポーチと一体感が出て家全体がワンランク上がった」「夏場の車内温度が体感で10℃近く下がった」と高評価。通学前のお子さまが雨に濡れずに乗車できるようになり、朝のバタバタも軽減したそうです。さらにポリカ屋根により夜間は街路灯とリビング照明がほどよく透過し、防犯性もアップ。狭小敷地でも安全・快適性・デザイン性を同時に叶えた施工事例となりました。