埼玉県川口市|土間打設で毎日の動線を快適に―狭小スペースでも“掃き清めたように美しい”コンクリート仕上げ
施工写真
施工後

施工詳細
都道府県
埼玉県
市区町村
川口市
施工事例
土間コンクリート
新築に伴い駐車場脇に生まれたわずか3メートル幅の通路は、家の東側に位置するため日当たりが悪く、雨が降るたびにぬかるみと泥はねがひどくなる“悩みのタネ”でした。ご夫妻は共働きで、朝の忙しい時間帯に自転車を出し入れするたび靴裏が濡れ、玄関まで泥が運ばれてしまうストレスを抱えていました。加えて、砕石のみを敷いていたため雑草がすぐに伸び、月に1度は草取りを余儀なくされていたそうです。
そこで当社にご相談いただいたのが「ほうきで掃けるくらいフラットで、子どもが三輪車で遊んでも安全な床」が欲しいというご要望でした。現場調査の結果、建物と隣家の距離が近く重機の搬入が困難だったため、手練りミキサーを使う小運搬方式を採用。まず既存の砕石を再利用しながら、厚さ10cmのコンクリートを打設できるよう掘削・転圧を行い、その後ワイヤーメッシュを敷設しました。
排水についても細心の注意を払っています。写真右手の雨樋からの排水管と既存のU字溝のレベルを測定し、奥へ向かって2%の勾配を確保。コンクリート表面には刷毛引き仕上げを施し、滑りにくさと意匠性を両立させました。さらに経年によるクラックを抑制するため、要所に伸縮目地を設けています。
施工当日は、近隣への騒音・粉塵対策として作業開始を9時に設定し、高圧洗浄で通路を事前清掃。コンクリート打設後は午後の陽射しを利用しながら乾燥を進め、夕方には板材で養生してお引き渡し。ご夫妻は「靴が汚れないだけでなく、夜間照明が映える明るい床になった」と大変喜ばれました。今では自転車だけでなく小型の電動キックボードもすんなり収納でき、週末にはお子さまがチョークでお絵描きを楽しむ“おうち遊びスペース”としても活躍しているそうです。
今回の土間打設は、狭小スペースでも排水計画と仕上げにこだわれば生活ストレスを大幅に削減できることを示す好例となりました。メンテナンスフリーなコンクリート床は、住まいの外観をワンランクアップさせるだけでなく、「時間」と「手間」という目に見えないコストも節約します。私たちはこれからも、“毎日の暮らしを静かに支える外構” を提案し続けてまいります。