千葉県柏市|テラスルーフで庭が“全天候リビング”に早変わり!―光と風を味方にする暮らしアップグレード計画―
施工写真
施工後

施工詳細
都道府県
千葉県
市区町村
柏市
施工事例
テラスルーフ
千葉県柏市の静かな住宅地。南面に大きく開いた掃き出し窓の前には DIY で組んだウッドデッキと鉢植えが並び、テーブルにはコーヒーカップと読みかけの本。写真からは、施主様が「家の中と外をシームレスにつなげてくつろぎたい」という想いを強く抱いていたことが伝わってきます。しかし同時に、デッキ上には屋根がなく、雨や強い日差しをまともに受ける状態。
雨の日はせっかくの日課であるガーデニング作業が中断され、急な夕立で洗濯物がびしょ濡れになるたびに、慌てて室内へ取り込むストレスを感じていました。また真夏は表面温度が 60℃ を超えることもある木製デッキの熱さで、愛犬さえも外に出られない状況。逆に冬はウッドデッキが朝露で濡れ、滑りやすくお子様の転倒が心配でした。
こうした課題を受け、私たちは「一年中、天候に左右されないアウトドアリビング」をキーワードにプランニングを開始。ポイントは①採光・遮熱・耐風性能のバランス、②建物外観に溶け込むデザイン、③上下階を一体で守る機能性の 3 つです。
まず 1 階デッキには独立基礎を用い、外壁の負担を最小化しながらアルミ支柱を配置。屋根材は熱線遮断ポリカーボネート(クリアマット)を選定し、紫外線を約 99%カットしつつ柔らかな採光を確保しました。梁下高さは 2.4 m を確保し、背の高い観葉植物やハンギングがゆとりをもって収まります。2 階バルコニーには後付けブラケットを用い、手すりラインよりわずかに高い位置に屋根を連続配置。これにより雨垂れを 1 階側に落とさず、外壁の汚れも軽減します。
施工時に悩ましかったのは、写真右側に写るエアコン室外機と雨樋との干渉です。室外機は動かさずに済むよう、束石をブロックでかさ上げして荷重分散しつつ、柱を 50 mm オフセット。雨樋とはマージン 20 mm を確保し、後に清掃が可能な取り合いとしました。工期は足場不要で 3 日。
完成すると、朝は東からの優しい光が屋根を透過し、室内は照明いらずで明るさ十分。真夏でもデッキ面温度は施工前より 10℃ 以上低下し、素足のまま出ても熱さを感じません。小学生のお子様が友達を招いて工作や宿題を広げたり、奥様がリモートワーク用にノート PC を広げたりと、用途は“ただの物干し場”を超えて多様化しました。夜は梁下に仕込んだ LED 間接照明がやわらかくデッキを包み、週末にはプロジェクターを投影して“屋外映画館”を楽しむ姿も。
こうして「晴れた日はもちろん、雨でも外時間を楽しめる家にしたい」「洗濯物とガーデニングを両立させたい」という施主様の課題をテラスルーフがまるごと解決。さらに室内側の掃き出し窓付近では直射日光がカットされ、夏の冷房効率が 15%改善。光熱費も抑えられ、住まいの資産価値と快適さを同時に高める結果となりました。
柏市のように四季がはっきりし、急なにわか雨の多い地域こそ、テラスルーフは“暮らしに余裕を生む装置”となります。家族のライフスタイルが変化しても柔軟に使い方を変えられる——そんな「未来へ開かれた半屋外空間」がここに誕生しました。